2012年09月19日
ポリマーモノリス リアクター

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 骨格部にパラジウムナノ粒子を担持させたポリマーモノリスを充填したカラムを反応器とし、HPLCの要領で複数の原料をリアクターに流すことでフロー系有機合成反応ができます。
 通常、フラスコを使って数日を要するバッチ反応でも、このリアクターを利用すると数時間で終了することも可能で、生成物中に金属触媒が残留することもありません。


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 一見してスポンジの拡大写真のように見えますが、空間は「穴」ではなく「孔」になっており、すべての空間と骨格はつながっています。この連続的な一体型の構造を、共連続体(Monolith「モノリス」)と呼び、有機物を重合してできる多孔体は「ポリマーモノリス」と呼ばれています。このポリマーモノリスには次のような特徴があり、これらの特徴を生かして新規なリアクターを開発しました。

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ポリマーモノリスの特徴

☆ 発泡体のように独立した穴ではなく、連続した貫通孔です。
☆ 骨格(材料部分)と流路(孔部分)のサイズを独立して制御可能であり、それらのサイズは非常に均一です。
☆ 高分子の部分である骨格も流路と同様に連続したネットワークを形成しているため、高い強度を示します。


 
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